氷川小の子ども達の国語や算数の力は…

学力調査の結果から
H26全国学力調査(6) H26東京都児童の学力向上のための調査(5) H25CDTV調査(26年)

   国語:「聞くこと・話すこと」と「言葉」では向上や定着がうかがえます。しかし「書くこと」や特に「読むこと」に課題が見られます。

  算数:「考え表現すること」に高まりがみられます。計算などの「技能」や習ったことを「理解」し覚えることにも伸長が見られますが、工夫や努力の継続も必要です。

  情報活用力(5年都調査「読み解く力」から)「取り出す…抽出・選択」「読みとる…比較・関連付け」「解決…理解・解釈・推論」の全項目に伸長が見られます。特に国語は「解決」、算数は「読みとる」が伸びています。

授業の様子から
(「
H26氷川小学校授業改善推進プラン」から)

  国語:あったことや思ったことを進んで話したり書いたりできています。また辞書を使うなど調べたりもできますが、学年が進むと苦手な内容も出てきます。特に話の趣旨や心情を捉えて聞いたり読んだりすることや、意図や主題をはっきりさせ工夫して話したり書いたりすることが難しいようです。漢字や言葉を正しく覚え普段の文章で使うことにも課題があります。

  算数:意欲的で、基本的な計算やすでに習った基礎的な内容はほぼ理解できています。しかし物の操作・測定・作図等には課題もあります。また中学年頃から算数を苦手に感じる様子も見られます。全般的に進んで問題に取り組み考えますが、文章題で問われることを正しく捉え、習ったことを使って、解決の仕方を工夫することには助言が必要な場合もあります。

 学校では、全ての子どもに確かな力をつけるため、日頃から子どもたちの様子に応じて授業や指導を工夫・改善しています。特に毎年8月にはその年の改善策をまとめ指針としています。今年度の改善プランの国語と算数の概略をご紹介します。

 

授業改善推進プランの概要

改善のためのキーワード

 学び合い ・個に応じる・読みとる力 ・書く力 ・習熟

国語の指導の工夫

◎読む力を高める…主題を正しく読み取り、内容をまとめ、感想が持てる。

・教材ワークシートの工夫

・考えの根拠や理由を明確にするように意識づける。

・教材研究、ノート指導やワークシートの作成・充実。

・授業の工夫

・授業の展開と実態に応じ、座席の配置や進め方に変化を加える。

・読みを深めるための教材研究の充実。

・朝学習や図書の時間を有効に活用し読むことに親しませる。

◎書く力を高める…「書く」ことの習慣化。書き方指導

・感想や振り返りの文章を書くことを日常的に行い、生活作文、行事作文など書く機会を増やす

・継続的に授業や行事の取り組みの感想などを書く活動を設ける。

・文章力を高めるための推敲活動。

・書く学習の中で文章の構成にも着目。書き出しを例示するなど文章の構成を繰り返し指導する。

◎話す力・聞く力を高める…話す・聞く場の工夫。理由を持って話す。要点を捉えて聞く

・話す機会の確保。(日直による朝のスピーチ等。)

・表現したり伝え合ったりして表現力・コミュニケーション力を高めるための場を設ける。

・学び合い・高め合い…自己評価・互いの評価

・発表、聞き方、文章などについて自他の同じ点や違い、互いの良さや課題を発表し合う場を設ける。

・自分自身の意見や友だちの発言に対する見方・捉え方を高める学習活動を工夫。

・書きこみ、段落分け、要約などを予習し、互いに理解することを大切に要点を絞った話し合いを展開。

◎言葉を正しく使う力を伸ばす…豊かな語彙

・作文指導の中で、ひらがなとカタカナや助詞など、漢字の正しい使い方を繰り返し指導。

・模範になる作文をもとに、句読点やかぎ括弧の使い方を確認。

・漢字や語句、文法に関する事項等の基礎的基本的な内容を繰り返し指導する。                                                                                

・ワークシートを活用して、動詞、助詞の使い方を確認する。

・漢字等をしっかり身につける…くりかえし練習する機会を設ける

・小テストを行い、ひらがなやカタカナや漢字の習熟を図る。

・朝学習、休み時間や家庭学習を活用し、習熟を行う。

・ふだんから漢字・言葉を使う

・作文指導の中で漢字や言葉を適切に使ことを指導する。

◎一人一人に応じた指導

◎子どもたちの学習活動の見とりと励まし

      

算数の指導の工夫

◎課題解決学習自分で問題を解く力を高める

○習ったことを確かめ解決に役立てる学習

・習ったことの整理を行うことで、取り組み方を確かめる。

・授業や掲示等方法を工夫し、習ったことを繰り返し取りあげ、理解を確実にする。

○自分で考える機会を設ける

・自力解決の時間を十分確保し、自分の考えが持てるようにする。

・多様な考え方ができる問題の用意。

・自ら課題をもち、スキルアップできる教材を準備する。

○文章題等の問題を正しく読みとり 見通しを持って取り組む学習

・イメージ・図を手がかりにして、理解し伝える

・時計やブロックなど具体物を使って理解させる。

・図に表す力を育て、多角的に課題をとらえさせる。

・筋道立てて考え見通す

・算数的な問題の組み立てや筋道をしっかり理解させ、問題の意味を考えて立式できるようにする。

○互いに学び合い高め合う学習

・解決の理由を言葉で説明することで、友達に考えを伝えると同時に、自分の理解をさらに深める。

・小グループで正確に伝え合い、さらにペア、数名のグループそして学級全体で学び合う学習を工夫。

・考えや根拠をノートや発表ボードでまとめ、どの子も発表できる機会を工夫。

◎一人一人に応じた指導

・基礎基本の定着にむけた個別指導の工夫。放課後休み時間等の継続した個別指導。

・東京ベーシックドリルを活用して、内容や方法の充実を図る。

◎確かな計算力をつけるくりかえし練習する機会を設ける

・授業の中でその時間の内容に関連付けて、練習の時間を確保。

・授業時間以外でも、習熟の時間を継続して設ける。チャレンジタイムや家庭学習の利用

・たし算引き算カードなど、カードやドリルの活用

◎子どもたちの学習活動の見とりと励まし